ちはやふる日記


[cinema] 『最初の晩餐』

2020年02月03日 19:55更新

煩わしくて面倒臭くて理解のできない家族の機微を描いた作品。家族の間柄であっても、家族だからこそ理解できない諸々を、日々の生活の繰り返しの中でステップファミリー(連れ子再婚家族)の子供たちの視点から描いています。

通夜の晩餐のレシピを書き残した、父であり、夫であり、登山家であり、職場の良き先輩であった男が子供についていた小さな嘘。彼の葬儀の帰り道に子供たちに知られることになるエピソードに、嘘も秘密も醜聞をも全てをひっくるめて愛おしくなってしまった素敵な作品でした。


[cinema] 『フォードvsフェラーリ』

2020年01月26日 20:06更新

フランスで開催されるル・マン24時間耐久レースにおいて、1960年代無敵を誇ったイタリアのフェラーリを相手にアメリカのフォードが戦いを挑んだ実話をもとにしたお話。

フェラーリに対して買収を仕掛けたものの袖にされたヘンリー・フォード2世の遺恨。官僚化して権力争いに明け暮れる重役たち。30代にしてフォード社の副社長にまで上り詰めたリー・アイアコッカのブランドイメージ戦略。様々な立場の関係者たちの思惑を絡めつつ、元レーシング・ドライバーのキャロル・シェルビーと40代半ばの自動車修理工場の親父さんにしてGT40のドライバーを務めるケン・マイルズがル・マン制覇のために狂奔する姿に最後まで息をつけませんでした。


[cinema] 『ラストレター』

2020年01月17日 23:47更新

大人って楽しい! 仕事帰りにレイトショーで公開初日の『ラストレター』を観てきました。😃

『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』、『Love Letter』、『四月物語』と岩井俊二監督作品は同時代のど真ん中でみた作品。あの頃の甘酸っぱい気持ちをもう一度と期待を膨らませながら観に行った作品でしたが、大人になって、ちょっと色褪せたり、擦り切れたり、ほつれたりした人生も悪くないなと思えた素敵な物語でした。


[cinema] 『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

2020年01月13日 12:18更新

私の知っている原爆ドームは骨組みを残した遺構であり、平和記念公園は静かな公園でした。しかし原子爆弾が投下される前には、そこには大勢の人が働く職場があり、大勢の人が暮らす街並みがあったことをリアルに伝えてくれる作品でした。

戦争の悲劇は決して過去のものではなく、今も中東では敵の空爆に怯えて同胞が乗った旅客機を撃ち落とす悲劇が続いています。打ち落とされた乗客や家族の気持ちは如何程のものか? 誤射で同胞が乗った旅客機を打ち落としてしまった当事者や命令を下した司令官は何を思っているのか? 想像することしかできませんが、決して遠い国のこととしては考えられないと映画を見ながら感じました。


[cinema] 『ホテル・ムンバイ』

2019年12月04日 22:12更新

2008年にインド・ムンバイで発生した同時多発テロにおいて、テロリストに襲撃された五つ星ホテルの宿泊客と宿泊客を守るため命をかけた従業員たちを描いた作品。

テロが実行に移された瞬間に何十もの人が無差別に銃撃を受け大勢が亡くなっている惨状のなかで勝者も英雄もない深刻な事件。映画「ダイ・ハード」に登場するマコレーン刑事のような八面六臂の活躍など望むべくもない絶望的な状況の中でホテルに残り、宿泊客の誘導や保護に当たったホテルスタッフ達をリアルに描いた作品でした。

この映画でホテルの従業員と並んで印象的だったのは、実行犯も丹念に描いていたこと。テロは決して許されるべき行為ではありませんが、貧困と無知の中で首謀者に唆されて、携帯電話からの指示で残虐な殺戮を従順に行う実行犯の姿に戦慄を覚えました。



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