[cinema] 『この夏の星を見る』
2025年07月07日 19:50更新
辻村深月さん原作小説の映画化。コロナ禍であらゆる活動が制限されていた中高生の群像劇でした。制服を着た中高生の顔はみんな同じに見えるのですが、物語が進むにつれて一人一人のそれぞれの事情や気持ちが迫ってきます。
私は大学時代、年間の部費が数千円を超える高額にもかかわらず部員が100名近い天文研究部に所属していたので天文部の描写には一家言あるのですが違和感なく見ることができました。天頂プリズムをつけた屈折望遠鏡も、「スターキャッチ」の設定で違和感が吹き飛ばされました。何かの見返りを求めるわけでもなく、思い出作りでもなく、コロナ禍でも今しかない一瞬一瞬を一生懸命に考えて動いた主人公たちに清々しさを感じた映画でした。