ちはやふる日記


[cinema] 『夏時間』

2021年05月04日 18:54更新

夏休みに祖父の家で暮らすことになった十代の少女の目線から描いた、ひと夏の物語。

…ということで、ほっこりとしたストーリーを想像していたのですが裏切られました。一人暮らしの父親の健康を気遣って実家に子供連れで戻ってきた少女の父親は、実は仕事に失敗して妻は家を出ていき、資格試験勉強の真っ最中。同じく父親の体調不良を聞きつけて駆けつけた少女の叔母も、夫と離婚寸前で家出中。という訳ありの家族が一つ屋根の下に同居することになります。

ホースで水撒きをする小さな庭や足踏みミシン、蚊帳といったノスタルジックな風物を映しながら、記憶だけを残して失われていく家族の風景への憧憬を主人公の少女の視点から淡々と描いた素敵な作品でした。



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