ちはやふる日記


[cinema] 『春画先生』

2024年04月21日 23:47更新

春画の研究に没頭する先生と、春画への興味が先生への恋愛感情に変わりドタバタを繰り広げる女性の恋愛コメディー。主演は内野聖陽さんと北香那さん。北香那さんはドラマ『恋せぬふたり』の中で一見、夫にも子供にも恵まれて思うような人生を歩んでいるように見えて、「おとなスゴロク」のイメージに縛られて辛くなってしまった主人公の妹を。大河ドラマ 『鎌倉殿の13人』 では夫である源頼家を政争で失い、息子の公暁は三代将軍・実朝を暗殺したのち忠殺されるという不幸を絵に描いたような女性でした。ところが本作では心の内側から湧いてくる願望のまま振る舞う姿が心底幸せそうで素敵でした。


[cinema] 『[MADO] 窓』

2024年04月21日 10:50更新

団地の近隣トラブルから裁判にまで至った実話を元に製作されたインディーズ系の作品でした。私が子供だった数十年前は、職場や公共の場、家庭内でスパスパとタバコを吸うのは当たり前の時代。喫茶店は一服するための場所だったのですが、スターバックスカフェが全面禁煙を全面にして日本に進出したときは驚いたものでした。私の父もヘビー・スモーカーだったのですが、あるときタクシーに乗って運転手さんに断ってタバコを吸い始めたところ運転手さんも一緒になって吸い始めたので堪らん!と思ったのも今は昔の話です。

本作で長編映画監督デビューとなった麻王さんは近隣トラブルで訴えられた側の家族。すでに家はでていたため直接の当事者ではないのですが、家族や裁判の報道を通じて知った事実を元にトラブルから引いた視点で作品を構成していました。

化学物質過敏症過敏症はまだ詳しい原因や治療方法は解明されていないのだそうです。症状に苦しむ人がいる以上、対策して改善すべきはそのとおりなのですが、被害者がいるから加害者がいるのか?加害者がいたとしてそれは一人であったり一つの家族だけなのか? 被害を訴える人の気持ちは汲みたいし、さりとて無関係な方向に向かっていっても不幸は解決しないし、無関係か否かもわからない。そんな悩ましい内容を問題提起していました。

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[cinema] 『映画 ◯月◯日、区長になる女。』

2024年04月18日 06:51更新

2022年の杉並区長選挙において3期12年杉並区長を務めた田中良氏と新人の岸本聡子氏の選挙戦を追いかけたドキュメンタリー映画を観てきました。今年1月に観た『NO選挙, NO LIFE』が全候補者を取材してレポートすることをもっとうにしている畠山理仁さんを追いかけていたのに対し、本作は岸本聡子さんの当選を後押しする目的のYouTube動画製作素材を元にしているので自ずと作品の切り口は違っていました。ただ映画版では選挙期間中の立候補者の逡巡や苦悩。支援者の中での意見の衝突や混乱。そんなものを表に出してはいかんやろうという内容まで赤裸々にカメラが映していました。ただ、そういった岸本聡子氏と支援者たちだから、対立陣営を応援したり投票した人の意見も含めて広く公正に聞く区政を実現してくれるのだろうという期待に溢れた未来を描いていました。政治資金規正法違反を「政治不信」という耳あたりの柔らかい言葉で誤魔化されていますが、政治を諦めてはならないと思い知らされた作品、もしくは実際に東京の杉並区でおこった出来事でした。

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[cinema] 『コットンテール』

2024年04月13日 11:03更新

パトリック・ディキンソン監督による日米合作映画を観てきました。若年性認知症で介護の果てに妻を失った男をリリー・フランキーさんが演じています。そして、その妻を『ぐるりのこと。』以来の夫婦役となる木村多江さんが演じています。

妻の遺言を叶えるためにピーターラビットのふるさと、イギリスの湖水地方へ向かう旅が物語の後半にやってくるロード・ムービーでもありました。前半の東京編は辛いエピソードが続くのですが、後半の自然豊かな情景に登場人物たちの心と同じように癒されていきます。

木村多江さんをはじめ女性の出演者はいずれも素敵でした。リリー・フランキーさんが演じる主人公の息子の配偶者という役柄を高梨臨さんが演じているのですが、自分勝手な舅の振る舞いに憤りつつも最後まで見捨てずに寄り添っていく姿は素敵でした。そして木村多江さんの若い頃を演じている恒松祐里さんも素敵でした。押しが強いわけではないのだけれど凛として周囲に流されない佇まいが、木村多江さんが演じるその後の姿に見事に重なって同一人物のように見えました。


[cinema] 『青春ジャック 止められるか、俺たちを2』

2024年04月11日 22:22更新

井上淳一監督の自伝的作品。若松孝二監督が名古屋に作ったミニシアターに吸い寄せられた若者たちの群像劇でした。綺麗事だけの青春ではなく失敗や嫉妬や焦燥感が入り混じった、しかし最後にはからりと晴れ上がった青空を見上げるような素敵な映画でした。

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