ちはやふる日記


[cinema] 『金子文子と朴烈』

2019年04月08日 22:25更新

関東大震災の二日後に治安維持を名目に恋人(内縁の夫)である朴烈とともに逮捕され、のちに大正天皇や皇太子(のちの昭和天皇)の暗殺計画を自供したとして大逆罪で有罪判決を受けた事件をもとに描かれた作品。

爆発物によるテロリズムを計画した犯人を英雄のように描くのはどうなの?という抵抗感が最初はありましたが、映画の中では超人的な英雄として描かれているわけではなく、普通に迷ったり間違ったり後悔したりを繰り返す市井の人として描かれており、また当時の社会状況からは任意の自白があったのか否か?自白したとしても本人が自己の主張を繰り広げるためのただの方便だったのか?仲間を救って自分達だけで罪を被るつもりであったのかすら判然としない状況で彼らの行動を責める心境にはなりませんでした。

ただ死刑の恐怖に直面しながらも自らの良心を曲げない金子文子を演じたチェ・ヒソの姿がとても素敵でした。



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