キャリブレーションとは?

 計測器の世界における一般的なキャリブレーション(校正)の説明は Wikipedia に詳しく書かれていますので、こちらを参考にしてください。

 校正(計測) – Wikipedia

 次にETロボコンにおけるキャリブレーションの説明ですが、ほとんどの出場チームは光センサーによるコースライン(黒線/灰色マーカー)認識をより正確(確実)におこなうための調整のことをキャリブレーションと呼んでいます。

 人が目で見たときは「鉛筆で描いた黒いライン」も、「マジックで描いた黒いライン」も、「インクジェットプリンタで描いた黒いライン」も、「黒いラインは黒いライン」と同じように認識できます。しかしながら、それは人の脳がラインの暗さと周囲の明るさのコントラストを認識する高度な情報処理を行っている結果に他なりません。
 Mindstormsの単純な光センサーで、「鉛筆の黒」と「マジックの黒」と「インクジェットプリンタの黒」を測定したときの値は、全て微妙に変わってきます。たとえば、参加者が事前にコピー用紙にトナー式プリンターで印刷したテストコースで、マーカー(グレー)上の測定値が 40 であったとしても、本番のナイロン布地に特殊な染料で黒く染めたコースで、マーカー(グレー)上の測定値は 45 であったりします。もし、この参加者のプログラムが 40 ピッタリのときに灰色のマーカーだと判定していると、本番コースでは、マーカーを見落としてしまいます。
 実際にはコースの素材や染料/顔料の違いだけではなく、(ロボット持ち運び時の)光センサーの微妙な取り付け位置(高さ)のずれ、電池の消耗、会場の照明などにより、光センサーの測定値は必ずと言っていいほど微妙にずれます。
 ということで各チームとも本番走行直前の準備として実機(PathFinder)を使って測定を行い、正しくラインやマーカーを認識できるようにプログラムのパラメータを調整(補正)したり、より高度なチームはプログラムが自動でパラメータを調整(書き換え)できるように工夫を凝らしています。
 これらを総称してみなさん「キャリブレーション」と呼んでいます。

 その他にもステアリング(舵)の曲がり具合や前後進の進み具合も、コースの滑り加減や電池の消耗加減によって変わってきますので、広い意味でこれらの制御パラメーターの調整もキャリブレーションと呼んで実現しているチームもあるようです。

 なお競技(レース)スタート直前のキャリブレーションのタイミングで Ir Tower(赤外線タワー)を介してプログラムを書き換えることは認められていません。もし、このタイミングでキャリブレーションを行うのであれば(行わなくてもOK)、RCXのPrgmボタンやViewボタンなどを利用して、キャリブレーションの結果をロボット本体(RCX)に反映させる仕組み(プログラム)を用意する必要があるのでご注意ください。


‘Mindstorms’, ‘Mindstorms RCX’ は、レゴグループの登録商標です。


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