ちはやふる日記


[event] DevLOVE X 1st day

2019年06月26日 11:58更新

ソフトウェア開発者コミュニティー DevLOVE の十周年イベントに参加してきました。会場は東京・南青山にあるNAVITIME(株式会社ナビタイムジャパン)さん。地下鉄・表参道駅や外苑駅からも近く地図ナビいらずの便利なロケーションでした。1階フロアに5つのセミナールームがあり、特に青山通りに面したオープンルームは歩道からも中が覗ける全面ガラス張りのショールームのような素敵なお部屋でした。この5つのセミナールームをつかって、5つのセッションが並行して開催されるため、毎回どれを聴講しようかかと迷いました。

DevLove X






『スタートアップで培ったアーキテクチャ設計ノウハウ』 松下 雅和さん

スマートフォンとクラウドをプラットフォームにしたゲームサービスのアーキテクチャ構築のお話。複数のセッションを見比べて、一番技術寄りの内容かな?とタイトルで判断して聴講しました。AWSやgoogleなどが提供している複数のサービスをコストと開発期間を天秤にかけて次から次へと新しいサービスを立ち上げていくプロセスには驚きました。「うちは xxx を使っているから大丈夫だよね」と立ち止まることなく、次から次へとプラットフォームを渡り歩きながら最高のアウトプットを継続して出し続ける姿勢に感銘を受けました。


『「正しいものを正しくつくる」を探索し続けてきた10年とこれからの10年』 中村 洋さん

DevLOVEのコミュニティー活動の中で仲間を見つけて、起業。現在は複数の会社のソフトウェア開発の改善をコンサルティングしているお話。会社(勤務先)以外にも複数の活動場所、活動できる仲間を作っておくことの重要性に聴講者の多くのみなさんも賛同していました。

「正しいものを正しく作る」、「間違ったものを正しく作る」、「間違ったものを間違った方法で作る」、いろいろ組み合わせの例を示していただきましたが、案外というか予想通りというか「間違ったものを正しく作る」正しい方法で作ってみたものの、作ったモノが顧客のニーズにマッチしていなかったから全く使われなかったというケースは私の仕事人生の中では皆無で、間違っているモノを作っている最中にあれやこれやの軌道修正という名の混迷が続いて、結果として「正しく作る」も全くできなかったことばかりの私の仕事人生で、「正しいものを正しく作る」ことは本当に難しいなという感想をセッションを聞ききながら感じた40分でした。😢


『52歳のハローワーク』 岩切 晃子さん

出版社・翔泳社の役員で Devlopers Summit の元オーガナイザーの岩切晃子さんのお話。定年まで勤め上げるつもりだった出版社で、40歳で役員に抜擢されて強制退職。その後、ソフトウェア開発者のコミュニティーづくりを後押しすべく、イベント「Devlopers Summit(通称デブサミ)」を立ち上げ。最近では中国と行ったり来たりしながら、彼の地で新しい仕事ができないか研究中だそうです。ここ数年で最も嬉しかった出来事は「Rubyのぼうけん」などの著書を持つリンダ・リウカスさんとの出逢いということで、彼女の子供を対象にしたプログラミング教育への熱意と軽やかさに影響を受けているというお話でした。


『人生100年時代を生涯ITでワクワクする生き方 ~IT自分史、コミュニティとクラウドがエンジニアを育む~』 渥美 俊英さん

1980年代から大手SIerで活躍し、金融業界のIT化を牽引。AWSコミュニティー JAWS-UG を運営。AWSのエバンジェリストを務め、定年退職後も経済界や政府へも提言を続けられれているラスボス感半端ないご登壇者で、私などには到底参考にすべきではないお話の内容でしたが、今なお前進している真っ最中という感じで新技術を世間に広めることに意欲的なお姿に感銘を受けました。


『ふりかえりの10年+α』 天野 勝さん

KPT(Keep, Problem, Try) や KPTA(KPT+Action) など振り返りのテクニックについてのお話を面白くお聞かせ頂きました。ただ、振り返れば良いわけではなく、次の改善に繋がらなければ、ただの愚痴か思い出話に陥ってしまうのですが、さまざまなテクニックや注意点を踏まえて「ふりかえり」のカイゼンを続けているお話を興味深く伺いました。天野さんは「カイゼンは嫌いだった」と何度も繰り返して受けを取っていましたが…(笑)


『今Serverlessが面白いわけ』 川崎 庸市さん

このセッションもテクニカルな内容に振り切ったセッションで面白くお話を受けがいました。ただ組込み系の私が普段触れる機会のほとんどないServerless技術の説明でテクニカルタームもほとんど始めて聞いたものばかりだったので、「ほぉー」で終わってしまいました。ただ、時々こうして、普段まったく接点のない興味のない内容を伺うのも悪くないと感じました。


『エンジニア人生と定年退職』 吉岡 弘隆さん

日本DECに入社して、その後、米国本社勤務。その後 黎明期の Linux を日本で牽引したミラクル・リナックス社を立ち上げて、コミュニティー活動としてはカーネル読書会という日本のIT系勉強会の先駆けの活動。その後、楽天に入社して60歳まで務めたところで定年退職を迎えて、今は東京大学の大学院で深層学習の研究をしているというお話を伺いました。楽天は、いまではプロ野球球団も持っているし大きなビルが二子玉川にあるし、一日何度も楽天のサービスにお世話になうようになっていますが、まだ新しい会社なので定年退職がルーチン化していないというのは聞いていてびっくりしました。たしかに社長の三木谷さんを含めて平均年齢の若い会社さんですよね。吉岡さんは60歳を前に禁酒した事で本を読む時間が増えて勉強への意欲が増したという事でしたが、ほとんどお酒は嗜まず、最近は老眼が進んで活字よりiPadでの読書ではないと困っている私はどうすれば勉強への意欲が増すか質問すればよかったと後から思ったセッションでした。



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