ちはやふる日記


[travelogue] 東京散歩

2008年09月15日 11:31更新
東京散歩

上野の森の東京都美術館で開催中の「フェルメール展」を見に行ってきました。

上の写真の看板にも描かれている「ワイングラスを持つ娘」は、特にすばらしかったです。絵画の中のモデルと画家の関係は、画家が神の視点をもつと言うべきか、透明人間のようと言うべきか、モデルとの関係性が全く断ち切られていることが多いのですか、この絵では、ワイングラスを持つ女性が画家に向けて、にっこりと微笑みかけていて、とても不思議な感覚に襲われます。そして、この女性は画家に微笑みかけているのではなく、もしかしたら時空を超えて、この絵をみている自分に対して微笑みかけているのではないかという錯覚さえもたらす素敵な絵画でした。

フェルメールが過ごしたオランダの街デルフトゆかりの画家たちの作品も同時に展示されていましたが、これらの絵画にも心惹かれました。透視図法をつかって定規で描いたかのような真っすぐな直線でレンガ作りの建物のある風景や教会の内部を描いた作品は、まるで写真のような緻密さ描かれています。しかし私は写真を撮るから気付くのですが、実際に直線で構成された人工物をカメラで撮影しても写真に焼き付けられる線は直線にはなりません。画角の端に写った被写体は、まるく線が歪みます。ところが飾られている絵画は床に意識的に幾何学的なタイルを敷き詰めるなどして、建物の柱や床、天井をみごとなまでの幾何学図形で埋め尽くしています。そして見るものにはそれがあたかも現実の風景だと錯覚させる技巧に感嘆しました。


谷中散歩

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この日は天気も穏やかだったので、上野から日暮里までカメラ片手にお散歩しました。

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映画「Into The Wild」


映画「Into The Wild」を見ました。連休の中日とあって映画館も満席でした。

映画は、有名大学卒業と同時に、アラスカの荒野へ放浪の旅に出た実在のアメリカ人青年のお話。主人公の台詞は少なく、映画が描く時系列もアラスカの荒野の映像から主人公の大学時代の思い出へと時間が戻り、ネバダの砂漠の風景から、子供時代の記憶を辿る。。。と主人公の心の動きを追いかけることはできませんでした。この映画を見て、彼がなぜアラスカの荒野を目指したのか理解できませんでしたが、しかし彼が他人に理解されようと思ったり、ましてや評価されたり、注目を浴びようと旅立った訳ではないことだけはわかる、それだけが分かれば良い作品だと私は思いました。



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