ちはやふる日記


[event] YAPC::Asia Tokyo 2015

2015年08月24日 22:02更新
YAPC

東京ビッグサイトで開催されたIT系カンファレンス YAPC Asia Tokyo 2015 に、8/21(金), 22(土)の二日間参加してきました。

"Yet Another Perl Conference" と題されたプログラミング言語 Perl のカンファレンスですが話題はPerlだけに留まらず、プログラミング言語 Rubyの話題あり、Maker系スタートアップの開発談あり、ドローンのハードウェアハックの話題ありとバラエティー豊かな盛りだくさんの内容でした。1/4程度の数のセッションは海外からの登壇者で英語(同時通訳)の発表も数多く聞くことができました。丸二日間、会議場の中に缶詰になって大量の技術情報をシャワーのように浴び続けることで、日頃の環境からいっとき抜け出し良い刺激になりました。^_^;


YAPC

夏休み終盤の東京ビッグサイトということで心惹かれるイベントも開かれていましたが、誘惑を振り払ってカンファレンス会場に向かいます。


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長い長いエスカレーターを上って、逆三角形の会議棟の中にあるカンファレンス会場(国際会議場)へ向かいます。


YAPC

国際会議場のある7階から下を見下ろすとこんな感じです。展示棟の向こうには東京湾も見えています。


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大小5つの会議室をつかって最大5つのプログラムが並行して発表されます。どれも面白そうな目移りするプログラムの中からどれを選んで聴講するかは迷いどころですが、移動も大変なので横着をして同じ会議室に何時間も留まったりもしていました。 ~_~;


YAPC

スポンサー企業さんからは大量のペットボトルの差し入れです。


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コーヒーの無料提供もあるのですが、紙コップのデザインが、ただの企業広告ではなくPerlのソースコードが書かれているあたり、洒落ています。


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スポンサー企業のレバレジーズ株式会社(teratail)さんから貰ったタオルを記念撮影。後ろにPerlのマスコット?のラクダのぬいぐるみがたくさん写っています。^_^;

珈琲を飲んで、ノベルティーを貰って、ぬいぐるみと戯れていただけではありません… ^_^;




メリークリスマス!

YAPC

プログラミング言語 Perl の父 ラリー・ウォール さんによる基調講演です。

始発の特急に乗って長野から駆けつけましたが5分ほど遅れて会場に到着すると、カウボーイハットを被ったおじさんの講演がすでに始まっていました。^_^;

私の拙い英語力では西洋の昔話に登場する妖精や化け物の名前しか聞き取れませんでしたが、実際に話していたのは「ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)」などに登場するキャラクターたちのようでした。日本語の同時通訳で聞いたとしても私には半分も理解できなかったかも… ^_^;


Web由来の組み込みエンジニアの半年間のすべて 〜WebとiOSとBLEとハードウェアデバイスのこと〜

Web系の企業で働いていたエンジニアさんがMaker系スタートアップの立ち上げに参加して、試行錯誤しながらファームウェアやバッグエンドシステムの構築に関わった開発談。

スマートフォンで開錠や施錠ができて鍵の管理がよりフレキシブルになる「Akerun」。Akerunの仕組みや使い方の話も面白かったですが、デジタルマルチメーターやオシロスコープを使って苦労してログを採ってデバッグした話はさらに身につまされました。メカやエレキの機能のしわ寄せを最後はファームウェアで頑張ってなんとかする、なんて、組込みシステム業界ではよく聞く話。Maker系スタートアップ企業でも同じなんですね。

すべてが初めてということでFacebookの人脈を駆使して、プロの教えを乞うて回ったお話はただただ頭がさがる想いで凄いなと感心しました。お山の大将ではいけませんね。


どうしてもPerlでドローンを飛ばしたい人のためのハードウェアハック概論

最近はちょっと悪い話題で登場することが多いドローンですが、無線操縦機(プロポ)をハックしてPerlでドローンを飛ばすお話でした。メーカーからSDK(Software Developers Kit)が公開されているドローンもあるようですが、プロポのPWM信号を解析してなんとか飛ばしてやろうという無駄な努力がいいですね。^_^;

一昔前、リアルタイム制御といえば、C言語にリアルタイムOSの組み合わせの独擅場でしたが、RaspberryPiのLinuxにPerlプログラムで動いてしまうのだから凄いですよね。


Perlで学ぼう!文系プログラマのための、知識ゼロからのデータ構造と計算量

リスト構造や二分木の解説。大学は文系の学部を卒業して、仕事をはじめてからこうしてコンピューターサイエンスの基礎から勉強して発表するという意欲がすごいですね。標準ライブラリやフレームワークを駆使すれば、データ構造の中身を知らなくてもなんとなく使えてしまいますが常に勉強する姿勢は保ち続けたいですね。


Electron: Building desktop apps with web technologies

AtomVisual Studio CodeのベースとなっているElectronの説明。Electronでデスクトップアプリを開発するための技術的な解説が続くのですが、途中で"Kitty Detect(猫さがし)"アプリのデモを映して、ほっこりさせて緩急をつけるのが上手いなと感心しました。機会があったら自分も真似をしてみたいと思いましたが、奇を衒ってやると外すのですよね… ~_~;


esa.io - 趣味から育てたWebサービスで生きていく

かわいいトリのアイコンが印象的なサービス esa.io の発表。開発者とデザイナーの二人で小さくサービスを立ち上げて大きく育てている話が印象的に残りました。スタートアップのギラギラ感はないのですが、自分の欲しいサービスをじっくり納得できるまで作り込んでお客さんに届けている感じに好感を持ちました。


PolyglotのためのDocker - 我々はどこから来てどこへ向かうのか

この発表では"Polyglot"を、PerlやRuby, JavaScriptなど複数のプログラミング言語を駆使するプログラマーの意味として使っていました。

オープンソースを活用したシステム開発では様々なプログラミング言語やライブラリを駆使して開発環境を構築する必要があるため、その開発環境構築の手順や手間をDockerで自動化すればいいよ、という発表でした。「Dependency Hell」を「依存性の悪夢」と訳していた同時通訳さんも、さすがプロ、上手いなと感心しました。

"Phoenix Development" カッコいい言い回しだとツボにハマりました。一つの開発環境がダメになっても、すぐに次の環境が用意できるDocker。手塚治虫の『火の鳥』のように火の鳥が飛び去った後に死屍累々では嫌ですが… ^_^;


Discover the Microsoft Azure

Microsoftのクラウドサービス Azure の解説。IaaS, PaaS, SaaS とサービスの幅が広く、種類も多いのでどこから手をつければ良いか迷うのですが、Microsoftの力の入れ方は伝わってきて試してみたいと思いました。Microsoft社がデーターセンターやサーバーコンテナの構築だけでなく、サーバーのハードウェア開発までやっているというのは面白いと思いました。サーバにFPGA(field-programmable gate array)を載せているというのは現在の技術革新の速度の表れなのでしょうね。


Adventures in Refactoring

リファクタリングをなぜ行うか、どう行うかのわかりやすい説明でした。リファクタリング対象のサンプルコードはRubyでしたが、こういう説明には抽象度の高いRubyのコードが例としていいのでしょうね。同じ時間帯にRubyコミッターのSHIBATA Hiroshiさんの発表があったので、多くのRubyistはそちらに流れているのかな?と心配しましたが、この会場でもほとんどの聴講者はRubyも読めると手を挙げていました。プログラマーの一般教養として複数のプログラミング言語を齧っておくことは必要ですね。


Parallelism, Concurrency, and Asynchrony in Perl 6

スマートフォンもマルチコアの時代に突入してPerlも並列処理、並行処理、非同期処理があたりまえになってきたんですね。この道はいつか来た道ですが、奥の深い分野ですね。


オープンソースエンジニアのための Windows入門

聴講者の多くがMacBookを開いていて、ちょっぴり心配なセッションでしたが大入り満員で大勢の聴講者を集めていました。ここ数年のMicrosoft社のオープンソースへのシフトは目を見張るものがありますね。ソースコードも片っ端からGitHubで公開されていますものね。隔世の感があります。




多くのスポンサーとボランティアスタッフのみなさんの活躍で開催された2000名超規模の大型イベントを二日間満喫させていただきました。Lightning TalkでデモがあったWi-Fi環境構築チームの設営風景は感動的でした。Wi-Fiチームのみなさんがケーブルの養生に使っていたコロコロローラーは私も欲しくなってしまいました。^_^;

発表者の皆さん、スタッフの皆さん、スポンサーの皆さん、ありがとうござました。 _Ω_



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